toggle

「MALI KAI」オーガニックの石けん

※この記事は2015年11月に発売した「ヌーボーグアム Vol.24」に掲載したものを再編集しました。

「いちばんうれしいのは、 石けんが使えなかった人が使えると喜んでくれることです」

_MG_2891

 グアム州に許可を受けたメイドイン・グアムのプロダクトシール付き「MALI KAI」という石けんを作っている日本人女性。華奢ですらっとしたマリさんは、お子さんのためにオーガニックの石けんを作り始めた方。実際に作っておられるところにお邪魔させていただき、お話しを伺いました。
 一緒に出迎えてくれたのは、ご主人と2人の小学生の息子さん。2番目の息子さんが敏感肌であったため石けんを作ることになったのです。まずは、石けん作りを始めるきっかけについて聞いてみました。

2018年3月、6月にマリさんのアトリエにお伺いしました。インタビューの様子をYouTubeにアップしました。

 _MG_2903

 「香料とか着色料の入ってないものでいいものはないか。次男は石けんがまったく使えない状態でした」。シャワーの後、痒みのため体中かきむしるこどもの姿。石けんを使うのをやめ水洗いのみにしてみたところ、グアムの亜熱帯の気候のためか、水洗いのみでは菌を洗い流せないためなのか、症状は悪化してしまう。どうすればいいのか思い悩んでいたマリさんは、ローカルのおばさんにノニを教えてもらいます。そのおばさんはとても親切な方で、ノニの葉を持ってきて、ノニの石けん作りを勧めてくれたのです。教えの通り実行すると、みるみる効果が表れました。じつはおばさんもノニを使い石けんを作っていたらしく、実体験から助言をくれたのでした。
 石けんは劇薬の苛性ソーダと油を反応させて作ります。息子さんの肌にできる限り刺激が少なく、洗浄力はしっかりとあるものを作るため、4年ほどで60通り以上のレシピを作られたそうです。かきむしった肌は、お湯でさえも沁みる。せめて石けんから感じる痛みだけでも減らしてあげたい。痒みが増すのは香料や着色料が足されたときだということもご自身の石けん作りを通じて分かっています。息子さんには何も足さない方があっているということを確信しました。

_MG_2893

 石けんは生き物のようだともマリさんは言います。温度や湿度などで微妙に変わってくるそうです。石けんを作る途中の混ぜる過程でも、もったりとした動きで伝わってくるそうです。ちょっとした濁りの違いでも分かるそうです。そういう繊細なところはご自身の手で見極めます。表面がざらつく時、逆につるりとする時、流れ出た油がピリピリとする時などなど、このまま静かにどれくらいの期間置いておけば良いのか、それはマリさんの手の感覚で決められます。息子さんの肌に合う石けんとして出来上がる時、洗っても沁みないという願いが入る時です。大事な石けん作りですから、苛性ソーダが解けて油と混じって熱を帯びた状態となっても、マリさんは自分の素手で確認します。マリさんの左手は最初から最後まで、すべて素手で行われます。時には指紋が少しずつなくなり、つるりとした左手になることもあるそうです。いちばんの願いは、洗っても痛みがない、痒みが出にくい、自然な石けん作りを貫くこと。
 同じようなお子さんを持つお母さんのグループから石けんを有料で分けて欲しいという声が大きくなり、製造および販売の許可を得てビジネスをスタートさせました。肌が敏感な方は、グアムを旅行したら、ぜひ「MALI KAI」の石けんを手に入れてみてください。グアム州に許可を受けたメイドイン・グアムのプロダクトシール付きだから、おみやげにも使えそうです。

201608

寅ママことマリさんのブログてげてげにグアム生活 by寅ママ
MALI KAI SOAPお取り扱い店もブログでご確認ください。

この記事は「ヌーボーグアム Vol.24」に掲載したものを再編集しました。